タイトルの通り、音楽好きの野郎はどうも人に対してその蘊蓄を語りたがる奴が多いらしい。音楽好き同士の酒飲み会話ならいざ知れず、プライベートな異性に対してこの様な「持論」を展開する者はダメ男のレッテルを貼られることだろう。
さて、そんなことで今回は「この曲とあの曲似てない?」といった誰しもが経験しうることがらについて、持論を展開しよう。
まず、音楽というものは何千年も前から生み出されてきており、現在に至るまでそれはそれは無数の数え切れない楽曲が生み出されてきた。
音楽の歴史は有史以前まで遡ることが出来る。
おそらく最初の音楽は歌声である。中国神話によると、縄を発明したとされる葛天氏は歌の発明者であることから、縄の痕を遺す世界最古の土器の出土する日本列島もその氏族の生活圏だったと考えられている。葛天氏の氏族の歌は千人で合唱して万人を和し、山を震動させて川を沸き立たせたと『史記』に記されていることから、人の声音を重ねることで自然界を制御したらしいことが窺える。
引用:Wikipedia
一説には古今東西これまでに生み出されてきた楽曲の総数は約4億曲とも言われているが、これだけの数があれば自ずと起きてしまうこと、それは「かぶり」ではなかろうか。
あなたもこれまでの人生を通して、「あっこの曲◯◯に似てるな〜」なんて経験をしたことがあるだろう。
今日はその「かぶり、似ている」音楽について説明しようと思う。*ちなみに著者は細かい音楽理論の専門ではないので一般の人でも分かるザックリ程度に。
似ている原因はコード進行にある。〜ピアノなら左手の動き〜
これはある程度音楽をかじった事のある人なら自明の理だが、音楽にはコードといったものがある。
わかりやすく言うと、
・シンガーソングライターの「歌」と「アコギ」の関係が、「メロディ」と「コード」の関係。
・合唱コンクールで言うと、「合唱団」と「伴奏者」の関係が、「メロディ」と「コード」の関係だ。
音楽は基本、このコード上に様々なメロディーが置かれていく訳だが、当然各コードによって合う音と合わない音がある。皆さんが巷で稀に出くわす「音痴」というのは、このコードと合わない音を出す人を指す。
そしてこれらのコードを組み合わせた音の流れが「コード進行」と呼ばれ、世の中にはいくつかお決まり(人を喜ばせたり、悲しませたり、懐かしませたりなど)のコード進行が存在するのだ。
代表的な例としては下記の3つが上げられよう。
*今回はカノンのみを扱い、王道と小室コードは別途発表の機会を設けたい。
- カノンコード
- 王道コード
- 小室コード
日本人が大好きな明るくもちょっと切ないカノンコードとは
言わずと知れたパッパルベル作曲の世界的名曲「カノン」のコード進行の事である。
*「ドゥーン、ドゥーン」っと小さく鳴っている低音に注目してほしい
この段階的に音を降りていくコード進行こそカノンの特徴で、正に日本人の琴線に触れる泣きの音と言っても過言ではないだろう。*但しこちらのコード進行を使えば「手っ取り早くキャッチーな曲がつくれる」ため、このカノンコード以外でヒットが出せないと俗に言う「一発屋」のレッテルが貼られることになる。
こちらのコード進行を持ってつくられた曲は主に下記のものがある。
<邦楽>・・・名曲中の名曲ばかりだが、これは氷山の一角に過ぎない
*各楽曲クリックで対象の箇所より再生
・翼をください/赤い鳥
・クリスマスイヴ/山下達郎
・愛は勝つ/KAN
・それが大事/大事MANブラザーズ
・負けないで/ZARD
・ALONE/B’z
・このまま君だけを奪い去りたい/DEEN
・DAN DAN 心魅かれてく/Field of View
・出会った頃のように/Every Little Thing
・あなたのキスを数えましょう/小柳ゆき
・波乗りジョニー/桑田佳祐
さすがTHE売れ線のコード進行だけあって出てくる楽曲がかなりキャッチーだ。ちなみにこの中の大半が100万枚以上のセールスを叩き出している。(メジャーアーティストのCDアルバム1枚3,000円辺りの配分利益が約130円なので、130円×1,000,000で1億円以上にもなる、、この辺りは別途機会を設けて議論していこう。)
また、最近の若者に人気のバンド「SEKAI NO OWARI」の知名度を一気に広げた曲「Dragon Night」など格好のサンプルで、曲中カノンコードの繰り返しのみの展開となっており、まさに搾りたて、純度100%のカノン曲と言える。さすれば、この曲が一般のライト層に広く受け入れられたのは必然とも言えるだろう。
<洋楽>・・・20代以降の人なら100%聴いたことがあるハズ
*各楽曲クリックで対象の箇所より再生
・シェリーに口づけ/ミッシェル・ポルナレフ
→ドラマ「ウォーターボーイズ」のシンクロ中のBGMなど
・あなたのとりこ/シルヴィバルタン
→映画「ウォーターボーイズ」のシンクロ中のBGMなど
・GO WEST/PET SHOP BOYS
→サッカーの応援ソングとしても有名
・Scatman’s World/Scatman John
→このアーティストは1995年頃のプッチンプリンのCMテーマソングにも出演している
こちらも老若男女聞き覚えがあるのではなかろうか?
日本でも多くのBGMやアレンジ版として流されている曲たちだ。
終わりに
同じコード進行だとしてもキー(カラオケで歌が高いとリモコンで下げたりするでしょ?)や曲調(アップテンポorバラード/ロックorポップスetc..)が異なるためピンとこない人もいるかもしれないが、今回は何となく「ふ〜ん」となれば御の字である。
気になった方は是非Youtubeなどで「コード進行 似ている」などで検索されると色々な情報が出てきて面白いハズだ。
メンズは間違っても合コンなどで意気揚々と語らない様に!
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