B’z, ZARD, TUBE,,, 90’s国民的アーティストのコーラスに参加した女性シンガー
以前よりMyuu♪をご覧の皆さんには周知であるが、編集長の私は90’sのJROCKバンドが大好きである。
特に大きく分けると2つあり、X JAPANに始まるエクスタシー系と、もう一方が今回ご紹介するビーイング系アーティストだ。
ビーイングって何?と言うのはもはや不要な質問かと思うが、Myuu♪としてビーイング系アーティストに取材をさせて頂くのは本編が初なので、一言で言うと、
90年代のお茶の間において、私たちがドラマやアニメの主題歌などで見聞きしてきたアーティストたちだ。
私は現在20代後半であるが、例を挙げるとこの世代で言うとこんな具合だろうか??
・スラムダンクのエンディング「世界が終るまでは…」のWANDS
・地獄先生ぬ〜べ〜のエンディング「ミエナイチカラ」のB’z
・ドラゴンボールGTのエンディング「Don’t you see!」のZARD
・同じくドラゴンボールGTのOP「DAN DAN 心魅かれてく」のFIELD OF VIEW
などなど、20代半ば~30代でこれらを知らないという人はその世代を辞めた方がいい。
個人的な見解として、ビーイングの特徴としてはメロディがとにかくキャッチーで聴きやすく、日本の歌謡曲に通じる哀愁感もあり正に国民全体をターゲットとする様な親しみやすい音楽性があると思っている。
前置きが長くなったが、今日はこのビーイングで90’sの大物アーティストたちの楽曲にコーラスという立場で参加した女性シンガーをご紹介しようと思う。
お相手は高原 由妃さん(@YukiTakahara)。
90年代からビーイングに所属し、B’z,TUBE,ZARD,FIELD OF VIEW,WANDSなどの様々なアーティストの楽曲にコーラスとして参加し、2005年からは田原俊彦さん、TUBEのLIVE出演などのサポートメンバーも務めており、現在は都内のLIVEバーでJAZZシンガーとしても活躍する女性アーティストである。
ビーイング系アーティストが好きな人にはたまらない内容となっているので、是非じっくりお読み頂きたい。
それではいってみよう。
初めてのコーラス、B’zの「恋心」で歌詞の意味を勘違い?!
大浜編集長
「由妃さんの初コーラスはB’zの『恋心』なんですね。これもB’zの代表曲ですよね。この曲に関して何かエピソードがあれば教えて頂けますか?」
恋心/B’z(92年)
ベスト・アルバム『B’z The Best “Treasure”』の収録曲を決めるファン投票1位に選ばれた有名曲。
引用:Wikipedia
高原 由妃さん(以下、「由妃さん」)
「この曲は初々しい恋愛を歌った曲だったので、少女の様な歌声を求められて歌ったのを覚えています。面白かったのが、BメロでGtの松本さんの名前をコーラスで歌っているところがあるんですね、『まっちゃん!まっちゃん!』という。」
大浜編集長
「あ!確かにBメロで稲葉さんが『松本に相談しよう〜』って歌ってるバックにコーラスありますね!あれ『まっちゃん!まっちゃん!』って言ってたんですか(笑)」
由妃さん
「そうなんです。でも私それ『抹茶』のことだと最初思ってて、だって歌詞が学生の恋愛の様なイメージで、冒頭のフレーズにも『彼女はいつもミルクティー 駅のそばの喫茶店で』っていうんですよ?(笑)なんとなく抹茶が浮かび抹茶のつもりでした(笑)というより、最初のコーラスの曲で余裕もなくディレクションされるがままに歌詞を考える余裕もなかったんでしょうね、、」
大浜編集長
「いきなりすごいネタが飛び出てきました(笑)そうだったんですね。これは確かにじっくり聴かないと聴き分けできないですね。」
由妃さん
「他にも裏話で言うと、間奏のGtソロでもウーアーコーラスの指示があり唄ったんですが、そこはカットされていました。」
大浜編集長
「そういう事もあるんですね。」
由妃さん
「色々なコーラスをさせて頂き感じたのは、レコーディングでは基本的に加えられることはどんどん付け加えていって、後から引き算していくというものなんだなということですね。」
大浜編集長
「なるほど、では読者の皆さん、是非『恋心』のBメロ『まっちゃん!まっちゃん!』の箇所聴いてみてくださいね。」
TUBEのギタリスト春畑 道哉さんのソロプロジェクトを経てZARDヘ
由妃さん
「その後TUBEの春畑 道哉さんのソロプロジェクトを唄うお話を頂きまして、、」
大浜編集長
「おお!次はTUBE春畑さんですか!個人的な話ですが大学時代文化祭でJリーグの公式テーマ曲『J’s THEME』とフジテレビ系のプロ野球中継のテーマ曲『JAGUAR’08』を演奏した位ファンです。」
由妃さん
「そうなんですね〜!私が始めに参加したのは日本テレビ系「’95世界陸上テーマソング」の『Best Day of Your Life』という作品です。」
由妃さん
「春畑さんはとても穏やかで優しい方で、コーラス録りもあまりNGを出されずスムーズに進めることができましたね。その後、その時の担当ディレクターさんにZARDの『Don’t you see!』のコーラスのお話しを頂き、それ以来、ZARDの中期のコーラスをやらせて頂く様になっていきました。」
大浜編集長
「出てくるアーティスト名がどストライク過ぎて鼻血が出そうです。。。」
イメージとは異なるZARD 坂井さんの力強い歌声に驚いた
由妃さん
「その後ZARDの坂井さんのコーラスをさせてもらう事になったんですが、坂井さんの声は柔らかく優しい声をイメージしていましたが、レコーディングされたVoパートを裸で聞いた時(*裸=他のパートのトラックを消した、対象のパートのみの音を指す)、とても力強くしっかりした芯が太い歌声の持ち主なんだなと驚いたことをよく覚えています。」
大浜編集長
「そうなんですか・・・。ZARDも小学校の時のアニメでたくさん聴いていたのでとても興味深いですね。。何か色々当時を思い出します。」
大浜編集長
「ちなみに、その頃のビーイングでの活動を通して大変だったこととかありますか?」
由妃さん
「そうですね、私の歌はよく『通知表で言うところの3』だと言われて、とにかくたくさん曲をコピーする様に言われていたり、レベッカをコピーして聞いてもらった時は『君はロックの血が流れてない!』とか言われましたよ(笑)それでそこから今は亡くなってしまいましたが知人のジョー山中さんのステージに立たせてもらったり、、ロックを歌い、気がつけばWANDSやその頃デビューできなかったロックのバンドのコーラスもさせて頂いたり、『演歌を歌うとロックっぽい』と言われたりするまでいきました(笑)」
大浜編集長
「ビーイングのロックといえばWANDSですもんね。ちなみに当時は今のレコーディング環境とは違ってデジタルで簡単にピッチ(*音程)を修正したりなんだりとはいかず、録り直しも多く大変だったかと思いますが、その点についてはどうですか?」
由妃さん
「その通りですね、当時はベストテイクが取れるまでディレクターさんと何度も何度もレコーディングをしていました。今は簡単にパソコンで修正できちゃうじゃないですか?デジタルでずるいですよね(笑)」
大浜編集長
「やはりそうなんですね。僕も最近プロの音楽クリエイターの方に習ってDTMでレコーディング、作曲など始めたんですが、こんな簡単に歌声いじれちゃうんだ?!と驚いています。ただ、簡単にできる分、LIVEでは実力の差がモロに出るだろうなと。」
由妃さん
「そうですね〜、そういう意味ではかなりレコーディングの現場では鍛えられたから、その点はとてもいい経験をさせて頂きましたね。でもまだまだ私自身、歌うことへの確たる自信の様なものは、備えきれてないと思っていますので、『今後も日々向上していかないと』と常に思います。」
大浜編集長
「そうなんですか?これだけのキャリアをお持ちなのに意外です。。!」
ボーカルとコーラスの違い、歌うことについて
大浜編集長
「ここからは少し方向性を変えて、今度は『歌うこと』についていくつかご質問したいんですが、まずメインのボーカルとコーラスって、歌う上で何か技術的に求められるものが変わったりするんですか?」
由妃さん
「ちょっと違うと思いますよ〜!メインボーカルは技術よりもとにかく自分のカラーを出せてるかが重要ですし、コーラスの方は色んな引き出しを持っていないとボーカルに合わせられないし、たくさん要求が来た時にそこで技術的なものを出しながら歌うことも必要になってくると思います。」
大浜編集長
「コーラスの方が技術的スキルが必要なんですね、やはり今でも日々練習は積み重ねているんですか?」
由妃さん
「はい。これは人にもよるかもしれませんが、私は自分の声をすごく客観視してしまうところがあるので、欠点克服という意味では未だレッスンは欠かせません。」
大浜編集長
「そうですよね、ちなみにカラオケとかって行くんですか?(笑)」
由妃さん
「殆ど行きません(笑)歌を仕事にしているので遊びに行くとなると意識しちゃいますね。コンディションも整っていないなかで中途半端な歌声は人に聴かせたくないってなっちゃうんです(笑)」
大浜編集長
「なるほど(笑)ミュージシャンの人たちってその辺どうしてるのか気になったので。次に、現在はソロアーティストとしてJAZZシンガーをされていますが、これまでのPOPSからJAZZへ行かれたのはどうしてなんですか?」
倉木麻衣さんのコーラスとしてTV出演した事がきっかけでJAZZの世界へ
由妃さん
「音楽番組にて倉木麻衣さんのコーラスとして参加させて頂いたんですけど、その頃のステージを観ていたある方に勧められて今に至った訳なんですが、ちょうどその頃はmilky breathというユニットで癒し系の作り込んだ声でカバー曲もいくつか歌わせて頂いてまして、2年くらい考えた末、今のJAZZシーンに進みました。」
由妃さん
「それから父がJAZZレコードのコレクターだったこともあり、家にJAZZのレコードがたくさんあったんですね。幼い頃に耳にしていたせいか?色々聴いてみたら知っている曲がたくさんあって、歌ってみたら気持ち良く変換して歌えて、スタンダードナンバーのルーツも興味深く、そこから自分でもチャレンジしてみたい!!と思いましたね、、」
大浜編集長
「そういう流れがあるんですね。今現在は都内のJAZZバーで歌われているそうですが、どういう方々が来られているんですか?」
由妃さん
「JAZZバーなのでアダルトな方々が多いですね。そこではスタンダードJAZZ曲やPOPS曲カバーを中心に歌っています。JAZZは敷居が高く、darkな入り込みにくいイメージがあると思うのですが、私は聴きやすいメロディアスな、そう言った意味ではポピュラーなJAZZ!!を表現したいですね、、歌を聴いて明るく盛り上がってくれたり、時には原曲に忠実なメロディにまったり、眠ってくれてしまっても(笑)いいんです。リスナーの方に気持ちよく心地好くなって貰える、聴きやすいJAZZを表現していきたいです。また、歌だけで100%のステージというよりも、その日のステージに応じてトークや衣装にも趣向を凝らしています。」
大浜編集長
「今までのビーイングアーティストとのステージとはまた違った世界なんですね。あっこのCDとポスターめちゃくちゃカッコイイ!最近レコーディングされてたのはこのアルバムですか??」
由妃さん
「そうです!今回のアルバムは2/13からのLIVE会場限定の300枚限定販売なので、是非遊びに来てCDもGETしてくれると嬉しいです。」
大浜編集長
「このモノクロのイメージが本当良いですね、ポスター家に飾りたい(笑)アルバムはどんな内容なんですか?」
由妃さん
「ノラジョーンズのカバーを敢えてPOPSよりのSMOOTH JAZZ(アメリカで主流の、一般的なJAZZよりも爽やか、軽快で聴きやすいもの)で歌ったり、JAZZのスタンダードナンバーである『Fly me To The Moon』をピアノ1本で歌ったりしていますね。」
*スタンダードナンバーとは近代音楽の分野において広く世に知られ親しまれ、あるいは多くのアーティストにカバーされるようになった楽曲のことを指す。
大浜編集長
「有難うございます。読者の皆さん、興味を持った方は是非高原由妃さんの公式サイトよりチェックしてみてください!今日はどうも有難うございました!」
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Yuki Takahara BIOGRAPHY>
11月18日生 東京都出身。1989年から女優・タレント・モデルおよびボーカリストとしてデビュー。
1992年以降、ボーカリストとしての才能を開花させ、それまでの 活動と平行しレコーディングやライブの現場で活躍。
B’z、TUBE、ZARD、FIELD OF VIEW、WANDS、田原俊彦、倉木麻衣など、様々なアーティストの作品、ライブに コーラスとして参加。2010年12月15日にmilky breathというユニットでiTunes配信限定で「思い出は美しすぎて」「オリビアを聴きながら」「あなた」のカヴァーを配信。 2013年からその活動をJAZZシーンへと展開。
その艶やかな歌声とキャッチーなジャズサウンドで、都内JAZZクラブを中心にライブ活動を行っている。
公式サイトはこちら
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