「当初、私がレッスンの行き帰りをよく一緒にしていたメンバーは一人も残っていません。その変わり、同じ夢へ本気で向かっていける信頼の於ける仲間が私の身近には7人います。」
アフィリアサーガの妹分ユニットStand-Up! Heartsとして活動をスタート。メジャーデビューに際し現在のイケてるハーツに改名。つんく♂の手がけたデビュー曲『Let’s stand up!』は、オリコンチャート8位を記録。かなりイケてるアイドルユニットのイケてるハーツ。今回、宇佐美まどか、橘莉衣、虹香、舞波和音の4人が、Myuu♪のインタヴューに答えてくれた。このシリーズは全部で5回更新。続いて「リサーチ・3」をお届けしよう。
TEXT:長澤智典
ASSISTANT:橋本美波
PHOTO:大浜拓也編集長
――莉衣さんも、いろんな苦労を感じながらも走り続けてきた人!?
橘莉衣(以下、莉衣)
私、「これがつらかった」という気持ちは、とくにあったわけじゃないんですけど…。研究生ユニットStand-Up! Heartsは、「選抜メンバー何人かを選抜しては、ユニットデビューを目指す」という目標を掲げて始まりました。ただし、「どういうユニットになるのか!?」「メンバー構成はどうなるのか!?」など、具体的なことは私たちには一切情報が伝わってこなければ、ユニット自体が、なかなか具体化していかなかったんですね。そうなると、私もそうだったし、メンバー誰しもの中に「選抜メンバーに入れるのか!?」以前に、「研究生ユニットのままのか!?」「ユニット自体続いていくのかな!?」という不安が当たり前に出てくるんです。何が怖いって、「先が見えないこと」なんですね。「先の見えない不安や恐怖」が積み重なるたびに、身近で仲良くしていた同い年近くのメンバーが次々と辞めていきました。
もちろん、辞めてくみんなの気持ちもわかるんですよ。「将来のこと」を考える時期を迎える世代の人たちにとっては、とくに…。
――誰だって具体的な将来への性格設計や展望を考えていくものですからね。
莉衣
私自身は「アイドルになる」という夢の軸がぶれることはなかったんですけど。仲間が次々去っていくことで、正直、心細くもなっていました。Stand-Up! Heartsを始めた当初、私がレッスンの行き帰りをよく一緒にしていたメンバーは一人も残っていません。その変わり、同じ夢へ本気で向かっていける信頼の於ける仲間が私の身近には7人います。
今でも覚えているのが、9月7日に一周年記念のワンマンを迎えるちょっと前の時期に、宇佐美まどかちゃんと一緒に神社へ「絶対に売れようね」とお参りに行ったこと(笑)。そういう意志を共有していけるメンバーと一緒に活動出来ているのが、今はすごく嬉しいんです。
宇佐美まどか(以下、まどか)
9月7日の一周年ワンマンまでは、何があっても頑張ろうって話をしていたもんね。
莉衣
私もそうだけど、まどかちゃんもとくに仲良くしていた仲間がみんな居なくなった人なんです。あの時期は、とにかく「一周年を迎えるまでは絶対に辞めない」という気持ちを胸に活動していました。ただ、私も一周年記念のライブが大きな転換期になりました。
――そこ、具体的に教えてください。
莉衣
それまでのStand-Up! Heartsって、自分たちの実力不足というのが一番の問題なのはわかっていたんですけど。アイドルファンたちの間でも、すごく馬鹿にされることの多かったユニットでした。だからファンの方々も「Stand-Up! Heartsが好き」と言いづらい時期があったと思います。そんな不安を抱えながら迎えたのが、昨年9月7日にTSUTAYA O-WESTで行ったStand-Up! Hearts主催ライブでした。でも、そこに広がった景色や、そのときに発表になったメジャーデビューのニュースなどをきっかけに、この8人の中に「一つのチーム」という強い意志が芽生えました。それが、8人の自信にも大きく繋がったこと。同時に私自身、悩むことがより増えていきました。
――それは、どんな悩み??
莉衣
私は歌もダンスもけっして上手じゃないし、トークだって上手いわけではないです。他の子と比べてもすべてが劣っているから、自分になかなか自信を持てませんでした。それもあって、「どうすればメジャーで活動するに相応しい人になれるんだろう!?」とすっごく考えては、ずっと悩んでいました。とくに私はすごく悩む体質のせいか、無駄に考えては悩んでしまうんですけど(笑)。だけど今は、それさえもプラスに変えていけるようにと思い、日々頑張っています。
9日間連続イベントの余韻を覚えながら…。会えない日が寂しい!?
――イケてるハーツは、オリコンチャートの8位を獲得したメジャーデビューシングル『Let’s stand up!』の発売日である2月10日を挟む形で、9日間連続イベントを行いましたよね。9日間休みなくって、めっちゃ大変じゃなかった??
莉衣
9日間連続イベントは、私たちにとっても初めての経験。最初は「9日間も連続で!?」と驚きや不安を抱えながら始まったんですけど。始まったら、アッという間に終わっていた感覚でした。
和音
それだけ、毎日が充実していたんだと思います。それまでの私たちは、ライブもイベント関係も東京を中心に行ってきました。だけど、今回の9日間連続キャンペーンでは関西にまで足を運ぶことが出来たり、関東でも茨城や埼玉、横浜など少し距離を伸ばしたところまで行っては、普段はなかなか会えないファンの方々と接することが出来たのも、すごく嬉しかったことなんです。
――でも、移動が大変だったんじゃない!?
和音
むしろ、毎日修学旅行をしているみたいでワクワクでした。知らない土地へ知ってる仲間たちと行くときのウキウとした気持ちって、学生時代も今も変わらないんです。
虹香
9日間はあっと言う間だったから、まだまだ連続は出来そうだよね。
莉衣
どこまで連続記録を伸ばせるのか、また機会があったら挑戦したいです。
まどか
それだけ毎日のようメンバーと会う日々が続いてたせいか、キャンペーン期間を終えて少しだけゆっくりする期間が出来たとき、逆に、メンバーに会えない寂しさを感じてたくらいなんです。
虹香
だから、忙しいほうが楽しいです!!
和音
嬉しかったのが、9日間のイベントを走りきった最終日に、私たちも走りきった感動のあまり泣いてしまったんですけど。ファンの方たちも一緒に泣いてくださってて。その姿を見たときは、本当に最高のファンたちにイケてるハーツは支えられているんだなと嬉しくなったし、心の底から、そう思っていました。
――デビューシングル『Let’s stand up!』がオリコンチャートの8位を獲得したことで、イケてるハーツにいろんな期待を寄せてる人たちも増えてきたんじゃない??
莉衣
むしろ、「期待していただけること自体が嬉しいし、ありがたいことだな」という気持ちのほうが大きいです。
和音
期待されれば期待されるぶん、私たち自身も大きくなって大きな恩返しをしていこうという気持ちをメンバーみんなが持っています。これからも8人ギュッと気持ちを一つに固め、大きな目標へ向かって走り続けていきますから。
――イケてるハーツになってからも、いろんな事件が起きたりもしているのでしょうか??
(リサーチ・4へ続く)
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