江戸川からインスパイアを受けた音楽=エディサウンドとは…。

江戸川といえば、利根川の分流であり、東京都と千葉県との境を流れる川のこと。ここで紹介する「Eddie Sound」は、東に江戸川、西に荒川が流れる風情のある一区である江戸川区にインスピレーションを得たサウンドである。エディサウンドのプロデューサーであるK.INOJO自身が江戸川区とは縁の深い関係。改めて自身のルーツを求め、それを自身のライフワークの一つとして選び、このたび「Eddie Sound」を立ち上げた。

「Eddie Sound」の屋台骨となるプロデューサーのK.INOJOは、早稲田大学文学部出身、「詩人」であり「ベーシスト」でもある。大沢誉志幸と共にクラウディスカイのメンバーとして、デビュー。バンド解散後は、作詞家として「マクロス7、FENCE OF DEFENSE、スライダーズ、大沢誉志幸、沢田研二、リアクション、ハイスクール・オーラバスターシリーズ」等の作詞を担当。ベーシストとしても、「大沢誉志幸、沢田研二、田中一郎、TOPAZ(44マグナムのJIMMYが結成)」など数々のアーティストのサポート活動を行い、現在は、関将(g)や青木庸和(key)などと様々なアルバムを制作、そして言葉と映像を駆使したアイロニカルなSF的作品群を制作している。

 「Eddie Sound」が制作の軸に置いているのは、音頭など日本の伝統的な大衆音楽文化と、エレクトロなど進化し続ける新しい音楽スタイルとの融合にある。加えて歌詞には、江戸川区の町々や風情、行事を舞台にした人生物語を描き出している。
魚住弘樹と島ゆかりがデュエットする演歌調の音頭曲「江戸川令和音頭」には、「星が煌めく篠崎公園 朝顔 金魚 船堀タワー 富士山グラスであなたと乾杯」や「地下鉄博物館からすぐ 雷の大般若 外人いっぱい 西葛西フリーダム」「徳川吉宗 愛した小松菜 エドレンジャーとArioでランデブー」など、新旧江戸川区の風情や街並み、今の風潮が記されている。いわゆるご当地ソングという体を成しながらも、そこには日本人特有の風情や人情もさりげなく描き出してゆく。サウンド面でも、音頭という昔から親しまれてきた大衆音楽を軸に据えながらも、音色を含めたアレンジ面には現代音楽の要素をさりげなく投影。そこが、懐かしくもあり、今聴いても親しみを覚える要素になっている。歌っているのが、シンガーソングライターであり和歌山県でプロの流しとして活動している魚住弘樹と、演歌歌手の島ゆかり。二人とも江戸川区出身でないところは、ご愛嬌。西葛西にあるTSM(東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校)の生徒さん達の振り付けで10月20日の「第44回葛西まつり」にも出演予定。
島ゆかりが歌うムード歌謡の「なぜか西葛西」は、西葛西を舞台にした、愛しい人への心模様を綴った”想い歌”。この歌も、「東西線で荒川渡り 待ち合わせたのは やきそバー」など、西葛西を舞台にした恋慕を綴った内容。「なぜか西葛西」のMVには、歌詞に記された街並みも次々と映し出されているように、影像も合わせて見ることで、より情緒を覚えてゆく。紹介したこの2曲は、現在シングル盤として発売中だ。
さらに、「江戸川令和音頭」も含む全8曲入りのアルバム「Eddie Sound」も発売している。こちらには「Edogawa Train」「Riverside Serenade」「Sweet Home Edogawa」など、まさに江戸川や江戸川区にちなんだ楽曲を多く詰め込んでいる。このアルバムこそ、「江戸川からインスパイアを受けた音楽=エディサウンド」を示した作品だ。ワールドミュージックとして世界戦略も視野に入れているとのことで、これからも目が離せない。

音源は、CD盤としての流通販売はもちろん。ストリーミング配信でも聴けるので、この機会に、川沿いの町を舞台に描いた風流な人情歌の数々に触れてみては如何だろうか。

TEXT:長澤智典

Eddie Sound Web
https://eddie-sound.tokyo/

K.INOJO Web
http://inojo.tokyo/

●音楽ストリーミング配信サービス

▼Eddie Sound
https://mu-cru.link/38107/
▼江戸川令和音頭
https://mu-cru.link/38104/

★映像★

江戸川令和音頭 – 魚住弘樹/島ゆかり

なぜか西葛西 – 島ゆかり

ジョイサウンド(JOYSOUND)でも配信中。
▼江戸川令和音頭
https://musicpost.joysound.com/music/musicId:71556
▼なぜか西葛西
https://musicpost.joysound.com/music/musicId:71558

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