ハイダンシークドロシー、初ライブをキャッチ!自宅というヒトリランドをDL(ドロシーランド)に変貌!!素敵な夢の空間が広がったひととき。

9月20日に1stアルバム「ヒトリランド」を発売。リリース記念も兼ね、ハイダンシークドロシーが同日よりライブ活動もスタートした。赤羽ReNY alphaを舞台に、ハイダンシークドロシーは有観客ライブ「ハイド」と有観客&配信ライブ「シーク」を開催。彼らの始まりの舞台劇を瞼へ焼き付けようと、大勢の人たちが配信を通してライブを観ていた。ここでは、「シーク」公演の模様をお伝えしたい。

 壮大な物語を語り始めるように幻想的な交響曲が流れだす。その音に導かれ、メンバーらが次々と舞台へ姿を現した。少し歪んだ調べが、この空間に訪れた人たちを不思議な世界へ招き入れる。そして…。情次2号の爪弾くギターの音色を合図に、白いスポットライトに照らされた谷琢磨が、その場にいる人たちや画面の先で待ちわびていた人たちに向け、「おしえてあげる どうすればいいか~ ねぇ こっちであそびましょう」と妖しく誘うように歌いだした。物語(ライブ)は、ハイダンシークドロシーの始まりを告げた「メーズ」から幕を開けた。谷琢磨のハイトーンヴォイスに導かれ、心と身体を揺らすシャッフルビートが流れだす。少しずつ体温を上げながら、演奏はどんどん生命力を蓄えてゆく。「ねぇ こっちであそびましょう」と闇(病み)の中へ潜む遊園地へ手招かれ、気持ちが強く脈動。谷琢磨のオペラヴォイスが炸裂するのを合図に、激しく揺れだしたビートと感情がシンクロし、気分が一気に弾みだす。なんて麗しくも幻惑した音楽だ。ハイダンシークドロシーに導かれ、何時しか心は不思議な世界へ落ちていた。
楽曲は、さらに熱を上げながら「バラバラモノガタリ」へ。彼らと一緒にスキップしながら園内の楽しい乗り物を次々と巡るように、はしゃぐ気持ちが心の中へどんどん広がってゆく。メンバーたちも軽快にステップを踏み、演奏。谷琢磨は、情次2号やジンへ寄り添いながら軽やかに歌声を弾ませていた。無邪気な童心へと戻り、笑顔ではしゃぎたくなる演奏だ。
唸りをあげた激しい演奏へ触発されるように、谷琢磨が目の前やカメラの先にいる人たちを煽りだす。彼の煽りに触発され、フロアからも無数の拳が突き上がる。熱を抱えながら「トランプゲーム」が走り出した。とても挑発的な演奏だ。谷琢磨は凛々しく高貴な仕種や歌声を見せながら、昂る気持ちのまま熱情した歌声で煽り続ける。楽曲を重ねるごとに熱を増すステージ。冒頭から激しい楽曲やステージングの連打に気持ちがずっと昂り続けていた。

「当たり前だったことが今はできなくなってしまって。でも、久しぶりのステージでたくさんの人との繋がりを、支えられてここに立てている感謝の気持ちを再確認できました。」(谷琢磨)

次の物語で届けたのが、哀切な表情を抱いた「ブランコ」。二灯のランタンの僅かな灯火だけが見える暗闇の中、谷琢磨が情次2号の爪弾くギターの音色に合わせ、想いを零すように歌いだす。2人へ音を寄り添えるジンと靖乃。ランタンを手に、谷琢磨は痛みや悲しみを綴った物語を切々と語りだす。サビでは、泣き濡れる想いをぶつけるように歌う場面も。心を涙色に染めてゆく楽曲だ。情次2号のギターソロに気持ちがキュッと締め付けられる。想いを募らせるように歌う谷琢磨の歌声が、心を痛く縛って離さない。
切なさを抱きながらも、そこへ熱を加えるように演奏は「ウタカタワルツ」へ。闇に潜む楽園へ導くように優しく弾む三拍子のリズム。頬を涙色に染めながら、愛しき人への想いを馳せるように歌う谷琢磨。その姿は、歪んだ音を響かせる哀愁ワルツ曲へ心を寄り添え、愛しい人を想いながら一人円舞曲を踊るようにも見えていた。
物語は表情を一変。何も恐れるものも、悲しみを背負うこともなかった幼少の自分を取り戻すように、ハイダンシークドロシーは身体中へ光を集めるように「ヒナギク」を届けてくれた。次第に輝きを帯びる演奏。楽曲が一気に走り出すと同時に、解放感が身体中へ広がりだす。メンバーらも、無邪気で無敵だった少年時代の自分に立ち返り、笑顔で演奏を楽しんでいた。曲か進むごと、歓喜した想いが胸の内側から止めどなく沸き上がる。この感覚がたまらない。楽しすぎて心が破裂しそうだ!!

靖乃のドラムに合わせ、ジンがベースの音を寄り添える。そこへ情次2号がブルーズなギター演奏を重ねだす。3人によるブルーズ&ロックンロールなセッションプレイがスタート。3人の演奏へ導かれ、谷琢磨がスキャットしながら歌声を重ねだす。4人の熱い演奏を受け、ライブは中盤へ。

次なる物語は、ふわり、とろける気持ちを味わえる「ストロベリーバブル」だ。熱いジャジーな演奏の上で、谷琢磨は歌声を通して甘い香りをフロア中へ匂わせてゆく。お立ち台に座り、甘い誘惑を投げ掛ける谷琢磨。その素敵なおもてなしに、心もうっとりとろけそうだ。
続いて演奏は「モルフォ」へ。果てない荒野が眼前に広がる、とても雄大な楽曲だ。沸き立つ想いを次々と言葉に乗せ歌う谷琢磨。ダークメルヘンや開放的で軽やかな楽曲の多いハイダンシークドロシーだが、「モルフォ」のようなすさんだ風景や心象を映し出すブルースロックな姿も、もう一つの魅力。嘆くように、でも朗々と歌う谷琢磨の姿も印象深く見えていた。
楽曲は、アルバム未収録の「オモイデオルゴール」へ。いなたい、しゃがれたロックナンバーに哀愁や影を背負った浪漫を覚えるのも、谷琢磨の甘さと優しさを抱いた魅力的な声色のせい?!。ハイダンシークドロシーの中にあるブルースロックな世界を、このブロックでは、巧みに表情を塗り替えながら届けてくれた。

「お前ら、いけんのかー!!」と、お立ち台に足を乗せ、谷琢磨が慣れないながらも煽りだした。後半の物語は、「ページェント」から。靖乃のドラムが騒ぐのに合わせ、ジンと情次2号が演奏を重ねると、楽曲は跳ねるように走り出した。オペラヴォイスを巧みに駆使し、抑揚するままに歌う谷琢磨。跳ねた演奏が気持ちを熱く沸き立てる。熱情してゆく歌声や演奏が、心の痛みを増幅していく。ランタンを手に、谷琢磨は昂る気持ちを吐きだすように歌う。終盤には、谷琢磨の悲哀を募らせる気持ちとシンクロするように演奏もどんどん熱狂の速度を上げていった。
勢いを加速させながら、ホラーハウスへ招き入れるように、道化師(ペニーワイズ?)と化した谷琢磨が、ランタンを手に「ヒトリランド」を熱唱。ハイダンシークドロシーが触れた人たちに示したのは、心を恐怖へ誘う魔境の世界。激しいダークホラー曲が触れた人たちの背筋を凍らせながら、でも怖いもの見たさの好奇心を掻き立ててゆく。まるでホラーハウス内をジェットコースターで駆け抜けてくような刺激的な楽しさだ。
表情は一変。恐怖の館から抜けだした人たちの気持ちを青空広がる開放的な世界へ導くように、ハイダンシークドロシーは「アオゾラ☆カーテンコール」を演奏。谷琢磨の大きく振る手に合わせ、フロア中の人たちも大きく手を振っていた。演奏が進むごと心が解き放たれ、いつしか彼らと一緒に大空を飛び立つ気持ちを味わっていた。触れた人たちとの関係性を、彼らはピーター・パンとウェンディに変えてゆく。ともに心の翼を広げ、4人と一緒に無邪気な童心のまま青空をランデブーしていたい。眩しく輝くこのひととき、最高に気持ちをドキドキさせてくれるじゃない。このまま一緒に夢の世界の中、笑顔を交わしながら戯れていたい。

それまでの物語を、すべて心の箱へ仕舞うように、ハイダンシークドロシーは最後に「アヴェ・マリア」を届けてくれた。重厚な演奏の上で、オペラヴォイスを響かせ、祈るように歌う谷琢磨。彼の歌声や3人の演奏が、ここまで描いてきた物語を綴じる背表紙となり、一人一人の心の中へ想いや想い出を綴じ込めていった。愛しい人への届かぬ想いを慕うように歌う谷琢磨の歌声と、彼の祈りに哀切なドラマを塗り重ねてゆく3人。その神々しくも優しい調べに心を寄り添え、共に祈りを捧げたい気持ちだった。

ここで、配信ライブは終了。最後に、会場へ訪れた人たちにだけのスペシャルなプレゼントとして披露したのが、4人が初めてセッションイベントで共演したときに演奏したカバー曲の「愛の賛歌」。情熱的なシャンソンナンバーを、心地好く駆けるスウィングロックへアレンジ。この楽曲に触れたことで、アルバム「ヒトリランド」へ詰め込んだ曲が、どういう発展形を持って生まれたのかが見えてきたのも嬉しい発見だった。

 今後のハイダンシークドロシーだが、10月27日に「ハロウィン」イベント「@-streaming-Halloween LIVE」を開催。2マンシリーズを5本行うことが決定した。すべて配信ライブのようにそれぞれのヒトリランドで彼らと繋がり、その場をドロシーランドに変えながら、無邪気に戯れる時間と空間を楽しんでもらいたい。

TEXT:長澤智典

「ページェント」MV

「メーズ」MV

「ヒトリランド」全曲試聴

詳しくはこちら
http://hsd.tokyo/discography/

★インフォメーション★

10/27(火)「@-streaming-Halloween LIVE」
OPEN/START 18:45/19:00
出演:Dacco,ハイダンシークドロシー,乙女おじさん
配信元:ツイキャス
配信アカウント:CLUBPHASE(https://twitcasting.tv/clubphase)
チケット代:\3,000(キャスマーケット)発売中!
問合せ:高田馬場CLUBHASE(03-5911-2777)

ハイダンシークドロシー5ヶ月連続主催配信2マンイベント

10/12(月)「一」with ADAPTER。
11/11(水)「一一」with 天照
12/22(水)「一一一」 with THE BEETHOVEN
01/13(水)「一一一一」 近日公開!
02/14(日)「正」 近日公開!

OP/ST 18:45/19:00
チケット代\3,500
https://twitcasting.tv/ml_hamashobo/shopcart/27040

OFFICIAL FAN CLUB「ドロシーランド」入会者募集中!(9月は無料)
https://camp-fire.jp/projects/view/312512

各サブスクにて配信リリース中!
CD購入はこちら
https://at-works-project.stores.jp

ハイダンシークドロシー Web
https://hsd.tokyo/
ハイダンシークドロシー twitter
https://twitter.com/HSDorothy2020
ハイダンシーク ツイキャス
https://twitcasting.tv/hsdorothy2020/
ハイダンシークドロシー Instagram
https://www.instagram.com/hide_and_seek_dorothy/?hl=ja
                             
―セットリスト―
「メーズ」
「バラバラモノガタリ」
「トランプゲーム」
「ブランコ」
「ウタカタワルツ」
「ヒナギク」
「インストセッション」
「ストロベリーバブル」
「モルフォ」
「オモイデオルゴール」
「ページェント」
「ヒトリランド」
「アオゾラ☆カーテンコール」
「アヴェ・マリア」
-ENCORE-
「愛の賛歌」

  • この記事が気に入ったら

ピックアップ記事

  1. 正統派アイドルのSAY-LAが、5月5日に渋谷ストリームホールで行ったワンマン公演『レコチョク pr…
  2.  昨年12月に配信リリースした『世界ヲ染めていく』が英国チャートJ-POP部門で首位を獲得したことで…
  3. [後編:対談] V(ヴィジュアル)系ロックの歴史総括&まとめ!X JAPAN,LUNA SEA,L'Arc~en~CielからSHAZNA、Dir en greyを経て,,,V系大御所音楽ライターと元SHOXX編集長が語る。
    今回は渋谷のロックバーにて、V系ロックを創世記から見てきた音楽ライター:長澤氏(現在次なるブーム「ガ…
ページ上部へ戻る

Myuu♪をフォローする